経皮毒と老化

経皮毒に発ガン性はある?

経皮毒は、有害化学物質や環境ホルモン物質が口・呼吸からではなく、皮膚から直接吸収されることで生じる症状で、代表的なものに「ガン」や「アトピー性皮膚炎」、原因不明の障害などがあります。そして、これらの症状を引き起こす合成化学物質は1920年代のアメリカで生まれたと言われており、原料は石油が使用され製造過程も簡単であることから、数十年の間に合成化学物質で作られた安価で便利な商品が大量に作られるようになりました。

 
しかし、このことが影響したことも手伝い、日本では1940年代の死亡率トップの病気が結核であったのが、1980年代以降は悪性新生物(ガン)がトップとなり、厚生労働省の人口動態統計を見ても、悪性新生物が脳血管疾患や心疾患、肺炎などを年々大きく引き離して死亡原因の多くを占める病気になったことが確認できます。

 
ガンやアトピー性皮膚炎の罹患率増加と、化学物質が入った日用品の利用増加の時期はほとんど一致しており、現在では合成化学物質の種類の中に、発ガン性が認められるものや皮膚に悪影響を及ぼすもの、環境ホルモンとして認定されているものがあることが知られています。

 

そんな発ガン性を引き起こす可能性が指摘されている化学物質の中に、化粧水やファンデーション、シェービングクリーム、ベビー用日などに保湿剤・乳化剤として添加されている「プロピレングリコール」や、様々な洗剤の中に泡立て効果として混入されている「ラウリル硫酸ナトリウム」がありますが、これらの成分は分子量が小さく皮膚の角質層に浸透しやすいだけでなく、皮膚のバリア機能を破壊して他の有害化学物質が皮膚から入り込む手助けをしてしまうと言われています。

 
そのため、これらの有害化学物質が入った日用品は買わない、使わないのが長い目で見た時に賢い選択になると言えるでしょう。

 

(参考文献: 「経皮毒」がまるごとわかる本 / 三笠書房,2005)

 
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